facebook twitter

帰省途中にみた大山の美しさに感動!
運命的な出会いで伯耆町に移住を決意 伯耆町 西村さんご家族インタビュー

伯耆町
TOTTORI WEST
  • 西村さん家族
  • 西村さん家族
  • 西村さん家族
  • 西村さん家族
帰省途中にみた大山の美しさに感動!
運命的な出会いで伯耆町に移住を決意
西村公明さん(48)・あゆみさん(47)
紬さん(15)・樂さん(10)
(兵庫県より移住)
facebook twitter
移住を考えられたきっかけは?

あゆみ:20代の頃から友人の家で薪割りをしたり、自然のある生活にふれる機会を積極的にとっていたぐらい、田舎暮らしへの憧れがあったんです。その頃はお店をするなんて考えていなくて、どちらかというと、田舎暮らしを実現するための仕事を模索するうちにパン屋に行きついた、という感じです。

公明:今のパン屋も、元々は妻だけでやる予定でしたが、神戸で修行するうちに自分の方がその楽しさにハマってしまい、結局は夫婦でお店を開くことになったんです。

なぜ伯耆町だったのですか?

あゆみ:元々は、京都や兵庫の北部の山間部で移住先を探していました。伯耆町を訪れたきっかけは、私の実家がある鳥取県米子市に帰省していた10数年前のGW、ちょうどその日は大山がとってもキレイだったので、高速を途中で降りて山道で帰ろうっていうことになって。その途中、記念撮影していた際に、2歳の娘が裸足で無邪気に大山の山道を走りだした姿を見て、夫と二人で「この場所すごいね」って。それが実は今のこのお店がある場所なんです。当時は鳥取に移住するなんてまったく考えてなかったんですが、この場所に運命的に巡り合ったって感じでした。

公明:そこからすぐに役場に電話して。当時は移住定住の対策なんてほとんどやってなかったんですが、役場の担当者の方がすごく親切で、いろいろとアドバイスしていただいたおかげで、無事この場所に移住することができました。

この場所でパン屋さんをすることに不安はありませんでしたか?

公明:住んでみて初めてこの場所の厳しさを知った感じです(笑)。特に冬の大変さは、暮らしてから痛感しました。周囲から「無理なんじゃないか」という声もありましたが、私たちの思いは強かったので。最近はお店も認知され、今はやっと自分たちのやりたいことができるようになってきましたね。

お子さんに変化はありましたか?

あゆみ:長女は昔は虫が大っ嫌いで、「家にカメムシがいるなんて信じられない」って言っていたのに今はまったく平気(笑)。たくましくなりました。今では、蜘蛛の巣だらけの森に入って毛虫も払いながら木苺を摘んだり、木に登ってアケビをとったり。

常に一緒にいる距離感
そばにいるからこそ気づける親の偉大さ
家族との時間で大切にされていることはありますか?

公明:自営業で、仕事場が自宅も兼ねているので、常にそばにいる感じですから、日々忙しくしていますが、家族の距離はすごく近いですよ。子供たちは普通に厨房に入ってきますし、忙しいときは積極的にお店の手伝いもしてくれます。学校で、パン屋をしていることで声をかけられることもあるみたいで、親の職業に誇りをもってくれていることはとてもうれしいですね。
少し心がけていることと言えば、子供たちに「かっこいい」、「楽しい」と思わせるお店づくりでしょうか。
子育てをしている自覚はあまりないのですが、私たちの背中をみて、子供たちはそれなりに何かを感じてくれているみたいです。

あゆみ:バタバタしてて子供たちには迷惑をかけていると思いますが、その分、自分たちで遊びを見つけたり、やることを見つけたり、自主性がかなり育まれたと思います。
「田舎暮らしは自然の中でゆっくり」というイメージがあるかもしれませんが、自然の中の暮らしはとても忙しい。お店も町ならばしなくてもいい苦労がたくさんあり、家族の普通の暮らしの中でも薪割りや庭や畑の管理、雪が積もる冬にはその仕事は倍になります。子供たちが習い事をする場合の送り迎えも遠方になるので半端ではない時間を使います。その「忙しい自然な暮らし」の中で、子供も家族の暮らしを成り立たせる一員として、自分なりに役割は見つけてくれているような気がします。10歳の息子も薪割りをして火を焚いて薪ストーブを点けてくれたりします。その中で軽いやけどをしたり薪のとげが刺さったりすることもありますが、自分なりに、次は手袋をしたり薪をこんな風に入れると危ないなと気付いて直したり、と考えて工夫しています。
生活全体がこんな風に一人一人の役割があって成り立っています。そこが私たちが普通に町で育って、時々親の手伝いをする、という感じとは全然違っていて、早い時期にいろいろな生活の知識を身につけられてうらやましいなと感じることもあるくらい。子供は苦労しているかもしれないですけど!

公明:私たちの時もそうでしたが、子供と親との距離感ってそれなりにあったと思うんです。でも、お店をしていることもそうですし、我が家には子供部屋もなく、常に一緒にいる感覚ですから、必然的に会話もできるし、食事も一緒だし、だから距離も近くなる。それがいい方向に出ているんだと思いますよ。

西村さん家族  

先駆者として築き上げた実績
頼るだけでなく、自らで行動を!
何か未来に向けたアドバイスをお願いします。

公明:私たちは自分たちで移住先を探しましたが、移住の相談で一番多いのが、仮住まい先の斡旋です。みなさんが仮住まいをしながら、地域の四季を通して生活してみて本格的な移住先を見つけたいと考えておられます。その点を県や町が積極的に支援してくれると助かります。

ただ、支援してくれる人や部署を頼ることだけでなく、自分からアクションを起こすこと。積極的に努力していればそれなり思いを形にすることができる可能性に満ち溢れた地域だと思います。


1年間に、子どもと過ごす時間
1456時間